曹洞宗 松岩山 宗生寺

大穂馬頭観音おおぶばとうかんのん

信仰

御本尊ごほんぞんは、奈良時代の高僧・行基菩薩ぎょうきぼさつが一刀三礼いっとうさんらい(一彫りごとに三度拝すること)の作法をもって手彫りされたと伝えられる秘仏ひぶつであり、御開帳ごかいちょうの際にのみ、そのお姿を拝むことができます。

📷 参拝の様子の写真
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動物安全・牛馬安全

古くから馬・牛などの家畜・ペットなど動物全般の守護として信仰されています

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交通安全

旅の安全・交通安全を守る仏様として広く信仰されています

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厄除け・火除け

「不焼寺観音」という寺号から、火の難を除く仏様としても知られています

「筑前観音霊場ちくぜんかんのんれいじょう三十三ヶ所」の「第十八番霊場」であり、『大穂おおぶの観音様』として、大穂おおぶの地域を中心に広く県内一帯に信仰を集めてきました。かつて馬や牛は交通や農業に欠かせない存在であり、人々の暮らしと深く結びついた観音様として、篤あつい信仰をもって迎えられてきました。

昭和の中頃までは、正月になると紅白の手綱などで着飾った牛馬が飼い主とともに参拝に訪れ、観音様へ続く道にそれぞれ一里(約4キロ)もの列ができたと伝えられています。

歴代の黒田くろだ公から観音堂や鐘楼堂しょうろうどう・境内地などの厚い庇護を受けてきたのには、こんな言い伝えがあります。参勤交代さんきんこうたいの途中、畦町宿あぜまちじゅくにて馬が病気になった際、大穂馬頭観音おおぶばとうかんのんの霊験れいげんを聞き、祈願きがんをしたところたちどころに馬の病が治り、道中も無事であったそうです。それ以来、参勤交代さんきんこうたいの折には必ず立ち寄られ、道中の安全を祈願されたと伝えられています。

大穂馬頭観音おおぶばとうかんのん様のお姿と三つの面相

三面六臂さんめんろっぴ(三つの顔と六本の腕)の忿怒相ふんぬそう(怒りの表情)をされています。柔らかい表情の観音様が多い中では珍しく、怖い表情をしています。

これは、衆生しゅじょうの煩悩ぼんのうを払い、災厄さいやくや悪を砕き、救済へと導くためのものです。

また、正面お顔の頭頂部に小さな馬の頭を載せており、その特徴から『馬頭観音ばとうかんのん』と呼ばれています。

馬は大食であることから、頭頂部の馬が草を食べつくすように、人々の中にある煩悩ぼんのうの炎を食べ尽くしてくださるといわれています。

正面は怒りのお顔。人々が煩悩ぼんのうの炎に焼かれてしまわぬよう、厳しく戒めてくださるお姿です。

左は悲しみのお顔。煩悩ぼんのうに囚われていく人々の姿を、深い慈悲の心で見つめておられます。

右は笑いのお顔。煩悩ぼんのうを断ち切れず欲のままに生きてしまう人々を、戒めの笑いで諭しておられます。

このように三つのお顔で、私たちの過ちに気づかせ、正しき道へと導いてくださっているのです。

また、面相のように恐く霊力の強い観音様として、粗末に扱ったもの、害を及ぼそうとしたものに、災いが降りかかった逸話も残っております。

観音堂

📷 観音堂外観の写真

昔は、大穂おおぶと野坂のさかの境にある鐘撞田かねつきでんという旧唐津街道を1.5キロメートルほど下った所にお祀りされていましたが、兵火にあって堂宇が焼失し、1429年
(永亨えいきょう元年)現在の場所に移転してきました。

1429年
(永亨えいきょう元年)
現在の場所に移転
1438年
(永亨えいきょう10年)
左衛門太夫さえもんだゆう 藤原忠種ふじわらただたね公による堂宇再建
1578年
(天正てんしょう6年)
仲原なかばる領主 源朝臣守藤みなもとのあそんもりふじ公による堂宇再建
1649年
(慶安けいあん2年)
黒田忠之くろだただゆき公による観音堂再建
1678年
(延宝えんぽう6年)
黒田光之くろだみつゆき公による観音堂修繕

現在のお堂は、細かく修繕はしておりますが、光之みつゆき公の修繕を受けた当時の姿のままで残っています。

鐘楼堂しょうろうどう

📷 鐘楼堂の写真
1678年
(延宝えんぽう6年)
黒田光之くろだみつゆき公による鐘楼堂しょうろうどう建立こんりゅう寄進きしん
1944年
(昭和19年)
梵鐘ぼんしょうが金属類回収令きんぞくるいかいしゅうれいによる供出きょうしゅつ
1990年
(平成2年)
御開帳ごかいちょうを記念して壇信徒だんしんとの方々より梵鐘ぼんしょう寄進・鐘楼堂しょうろうどう修復

御開帳ごかいちょう

御本尊ごほんぞん様である馬頭観音ばとうかんのん様の龕がん(安置されている宮殿)の扉は33年に2回(17年・16年交互)開かれ、これを本開帳ほんかいちょうと呼び、4月の大祭法要たいさいほうようから1週間の間御開帳ごかいちょうされています。

また、本開帳ほんかいちょうだけでなく、住職交替などの節目には特別開帳も行われております。

御開帳ごかいちょうでは日頃拝むことのできない御本尊ごほんぞん様のお姿を拝めるほか、観音様にまつわる宝物が公開されます。

📷 御開帳の写真①
📷 御開帳の写真②
📷 御開帳の写真③
📷 御開帳の写真④

次回の御開帳ごかいちょう

令和11年(2029年)に安置600年記念大祭特別開帳が行われる予定です。

本開帳ほんかいちょうは令和21年(2039年)4月です。

宝物

📷 宝物の写真
馬頭観音縁起ばとうかんのんえんぎ 約200年ほど前に書かれた巻物。大穂馬頭観音おおぶばとうかんのん様の由緒が書かれています。
血書法華経けっしょほけきょう 江戸時代に京の仏師が仏像を彫る際の祈願のために、自らの血で書いたとされる法華経。
馬の角 時代不明。その昔、強い霊力を持った馬に生えていたとされる角。
金の牛 時代不明。

馬頭観音ばとうかんのんについて

馬頭観音ばとうかんのんは、観音様が人々の苦悩に応じて姿を変えて現れる三十三のお姿のひとつであり、六観音ろくかんのんのひとつでもあります。

六道ろくどうのうち「畜生道ちくしょうどう」に迷い苦しむ衆生しゅじょうを救う観音様とされ、古くから馬や牛など動物の守護仏しゅごぶつとして広く信仰されてきました。農耕や運搬に馬・牛が欠かせなかった時代には、家畜の健康と安全を祈る仏様として、全国各地に馬頭観音が祀られました。

また、馬は旅や移動の要であったことから、道中安全・交通安全の仏様としても信仰されています。その忿怒ふんぬの相で煩悩ぼんのうや災厄さいやくを打ち砕くことから、厄除け・火除けの仏様としても知られています。

近年では、ペットを家族として大切にする方々の間で、動物の守り仏として改めて注目されています。

奉賛会ほうさんかい

宗生寺檀信徒だんしんととは別の、大穂馬頭観音おおぶばとうかんのん様の信徒会です。会費はありませんが、大穂馬頭観音おおぶばとうかんのんの護持・修復・御開帳ごかいちょう等の事業および境内整備を、人的・経済的に継続して支援することを目的とした会です。

個人・法人、お住まいの地域を問わず広く会員を募っております。ご興味のある方、入会いただける方は事務局(宗生寺)までお問い合わせください。

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